アワノトモキの「読書の時間」
「働く人と組織の関係性の編み直し」をテーマに独自の視点で選んだ本を紹介する番組です。扱う本は皆さんが知らないものが多くなるかもしれません。20年以上「人と組織の関係性」を見つめてきたぼくの知見から今の時代に必要だと思われる本だけを三部構成でご紹介していきます。【profile】リクルート/リクナビNEXT「転職成功ノウハウ」、リクルートエージェント「転職成功ガイド」識者累計約600本以上の記事を監修https://next.rikunabi.com/tenshokuknowhow/profile-tomoki-awano/筑波大学→大学院→人材系企…
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ep55-2 『人文知は武器になる』前編/「数字は究極の抽象」「価値観は技術の後に生まれる」 (opens the original)
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どうも、ホシノです。 今回はアワノさんの選書、山口周さんと深井龍之介さんの共著『人文知は武器になる』(文春新書)の前編をお届けします。 新事業の立ち上げにあたり「視座が全く違う人の思考を浴びたい」と本書を手に取ったアワノさん。そもそも「人文知(人文科学)」とは、哲学、歴史、文学、芸術、宗教学など、人間そのものの内面や思考を扱う、あらゆる学問の最も原初的な「基礎」にあたる領域です。ビジネスという「応用」の現場で走る人ほど、この走りのフォームのような基礎(人文知)に立ち返りたくなる理由がよく分かります。 今回、アワノさんが特に「偏見を打ち砕かれた」と唸った深井さんの指摘が2つありました。 数字は具体ではなく、究極の「抽象」である ビジネスでは「具体的に数字で語れ」と言われがちですが、実は数字こそが究極の抽象。「果物が10個」と言えば世界中に伝わりますが、そこからは「腐りかけのリンゴ」や「完熟のイチゴ」といった泥臭い生の具体(実態)が削ぎ落とされています。生々しい現場のデータこそが具体であり、数字ばかりを追う危うさにハッとさせられます。 価値観や規範は「技術革新」の後に生まれる 私たちは「ま
ep55-1 『人文知は武器になる』『ミドルエイジ・ビギンズ』/ (opens the original)
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どうも、ホシノです。 新シリーズ55がスタート!今回はアワノさんの「いい声」をお届けできてうれしいです。低くてゆっくりした話し方が人の心を引きつけるという話題から、かつての自分が「内容の簡潔さやスピード感」ばかりを重視していたことに思いを馳せたり。話し言葉と書き言葉の整合性の違いなど、編集目線の雑談から賑やかに幕を開けます。 そんな導入を経て、今期読んでいく2冊の選書を紹介し合いました。 アワノさんの選書:『人文知は武器になる』(山口周・深井龍之介 著) ビジネス界の論客・山口周さんと、歴史コンテンツ「コテン」の深井龍之介さんによる豪華対談本。「出す本すべてが売れる鉄板の2人だからこそ、まとめるだけでズルいくらい面白い本になる」とアワノさんが語る一冊。気になりつつもまだ読めていなかった読者に向けて、改めて「今なぜ人文知なのか」を掘り下げていきます。 ホシノの選書:『ミドルエイジ・ビギンズ』(東畑開人 著) 臨床心理士であり、今や出版界で引っ張りだこのベストセラー作家・東畑開人さんによる話題作。前シリーズで盛り上がった「中年問題」の続編として、40代を迎えた私たちが自身の変化をどう捉え、
ep54-5 『資本主義と、生きていく。』後編/「商品と労働力の支配」「資本主義とどう距離をとるか」 (opens the original)
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どうも、ホシノです。 今回は、アワノさん選書『資本主義と、生きていく。』の深掘り後編をお届けします! 前回紹介した「6つの『追手』」を踏まえ、今回は本書の中でアワノさんが特に「天才的だ…!」と脱帽したという、マルクスの経済思想に関する洞察からスタートします。 まず1つ目は、「商品」についての構造です。世の中のあらゆる商品の王様(トップオブトップ)こそが「お金」であるということ。資本主義とは、商品が人間を支配する世界であり、その頂点に立つお金を介さなければ、家も食べ物も手に入らない仕組みになっていることをマルクスは見抜いていました。 そして2つ目が、「人間の労働力もまた商品である」という事実です。資本家は労働者の時間を一定期間(1年など)レンタルし、レンタカーのように限界まで使い倒すことで価値を生み出します。アワノさん自身、この「自分という商品を差し出している感覚」に違和感を覚えて会社を辞めた経緯もあり、本書の指摘には非常に深く考えさせられたそうです。 では、私たちはこの「欲望拡張原理」で動く資本主義と、どう向き合っていけばいいのでしょうか? 完全に離脱して自給自足の生活を送るのは、現実
ep54-4 『資本主義と、生きていく。』/「6つの『追手』と3つの原則」「250人と作った本」 (opens the original)
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どうも、ホシノです。 今回はアワノさんの選書、品川幸亮さんの『資本主義と、生きていく。』。 著者の品川さんは、人気歴史コンテンツ「COTEN」の調査チームに所属する元弁護士。六本木ヒルズや渋谷でバリバリ働いたのち独立し、現在は大分県にご家族と移住して暮らしているという、資本主義との距離感を自ら実践・模索してきた方。 この本の大きな特徴は、制作のプロセスそのものにありそうです。なんと執筆過程を公開し、250人以上の方々と対話しながら意見を取り入れて作り上げられたのだそう。大勢の意見調整という凄まじいファシリテーションを経て完成した(であろう)、客観的で誠実な一冊です。 本の中では、私たちが資本主義の中で知らず知らず追いかけさせられているものを「6つの『追手』」として整理しています。 時間 (時間に追われる) 消費 (次々と買い続ける) お金 (蓄え続けなければならない) 労働 (働き続けなければならない) 成長 (成長し続けなければならない) 数字 (あらゆるものを数値化して評価される) アダム・スミスやマルクスといった難解な経済思想をコンパクトにまとめつつ、膨大な注釈で補完する読みやす
ep54-3 『パーティーが終わり、中年が始まる』(phaさん)/「見た目のギャップ」「動機の変化」「中年とチャレンジ」 (opens the original)
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どうも、ホシノです。 前回に続き、phaさんの『パーティーが終わり、中年が始まる』をきっかけに浮かび上がった「中年」というテーマについて、今回はアワノさんと語り合いました! まずは「自分の中の若いイメージ」と「現実の見た目」のギャップについて。写真で自分の老け度合いを直視して愕然とした経験や、子育てを通じて若い親世代との感覚の違いを痛感する瞬間など、当事者ならではのリアルな「中年自覚エピソード」。 さらに仕事面においても、新入社員から見れば自分たちは完全に「父親世代・ベテランおじさん」として扱われる現実があります。若者との距離感に戸惑いながらも、どう振る舞うべきかを考えさせられる場面が増えてきました。 そして話は、「中年になってからのチャレンジや行動の動機」へ。 若い頃は「有名になりたい」「稼ぎたい」といった自分のための欲求が原動力になりがちですが、中年になると「お世話になった人やコミュニティにバトンを繋ぎたい」「若手に仕事や機会を回したい」といった、他者や社会へ目を向けた動機へと変化していきます。自分一人のためだけでは頑張りきれなくても、誰かのためなら持続的なエネルギーが湧いてくる—
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